【ディガー入門】問題

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ディガーとは?

ディガーは、ゲレンデをより楽しい遊び場に変えるために、
(1)を成形してアトラクションを作ります。
この章では、「心理、活動、それによって出来るもの」を見ていきましょう。

1-1 ディガーの作るもの

<ハーフパイプ>
〇 ミニパイプ-
〇 レギュラーパイプ
〇 スーパーパイプ
〇 22ft
〇 (2)
〇 クウォーターパイプ …など

<ジブ>  
〇 レール
〇 (3)
〇 バターテーブル …など

<ジャンプ>
〇 (4)
〇 キッカー
〇 キャニオン
〇 ヒップ
〇 ボルケーノ
〇 スパイン
〇 ジェラート
〇 ベースボールマウンド …など

※これらを総称してアイテムやオブストラクションという。

1-2 ディガーの活躍する場所と時期

ディガーの主な活動場所は(5)のあるスノーリゾート(スキー場)です。
ゲレンデのオープン時間前からパークの準備を始め、リフトがクローズしてから仕事を終える、ゲレンデに一番長く駐在する仕事です。
お客様のいない時間にアイテムを設置しなければならないため、夜通し作業することも珍しくありません。

また、雪のある室内のイベントや、街中で行われる雪のイベントなどでも雪の成形で活躍するのはディガーです。

<場所>
・ ゲレンデ(主にパークだが、ゲレンデのパーク以外の場所でも活躍する)
・ 室内ゲレンデ
・ イベント会場(特設会場や、時にはスタジアムや(6)で活躍する場合もある)

<時期>
・ ゲレンデの場合は冬・・・(7)により開始、終了の時期は異なる
・ 室内ゲレンデの場合・・・各室内ゲレンデにより、通年の所もあれば期間が決まっている所もある
・ イベント会場の場合・・・時期を問わずイベントが行われる時

<活動内容>  
スキー場、スノーリゾートの場合
○ パークの存在意義についてゲレンデの決定権者を導く
○ (8)のニーズに合わせてパークを提供し盛り上がりを演出
○ (9)に合わせてパークをデザインする
○ 整備頻度を考え、より(10)なパークを提供する
○ 新規客層の獲得とリピーターの創出、維持
○ 優良顧客の啓発
○ 上級者と初中級者の両者を共存させる

1-3 ディガーの活動心得

ディガーは、適切なサービスと正しい導きを実践し
1.「良質なウィンターシーンの(11)」を育てる
2.「(12)に何度でも笑顔で戻ってきてもらう」ことを目的とする
3.「(13)を減らすには?」「(14)はどこにあるか?」を考える
4.パークの安全に関わる唯一の職種である
常にこれらを心がけていなければなりません。


なぜディガーが必要か

パークは楽しい反面、怪我の要素が多い遊び場です。
危険度を限りなくゼロにするために、ディガーがアイテムの(15)を行い、パークの(16)をしています。
この章では、ディガーの活動内容からその必要性を見ていきます。

2-1 怪我を減らす

「上級者は、自らの判断ミスで怪我をする。初中級者は、(17)ために怪我をする。」
ディガーは初中級者の怪我を減らすために、アイテムの飛び出しやランディング等を定期的にチェックして整備をします。
この定期頻度は(18)により変動します。

また、下記のような項目が怪我の予防として考えられます。

〇 安全のため、整備後のファーストランは必ず(19)が行う
〇 可能な限り実際に滑ってバーンの変化を確認する
〇 バナーやハイヤーバーはリップから一定の距離(最低1.8m)をおいて設置する
〇 壊れたバナー等は速やかに(20)する
〇 ランディング、パイプのドロップアウトなど、危険なところでの(21)などがないように常に確認する
〇 危険な状態のアイテムは時間に関係なくクローズにする
〇 大きな穴が空いたり、土や岩が出たりした場合は(22)にて注意喚起する
〇 ゲレンデ内での他のお客様へ迷惑を及ぼすような撮影やその他の(23)について監視、取り締まりを行う
〇 レールやBOXの(24)が外れて危険な状態になっていないか注意する
〇 レールやBOXに(25)が出ていないか確認し、出ている場合はその場で修繕する
〇 怪我人を発見したら速やかに正確な場所、自身の名前、(26)、怪我人の性別、怪我の部位、 (意識が有る場合、年齢、どんな転び方をしたか、体のどの辺が痛そうか)を無線で本部もしくはパトロールに伝える

上級者向けパークは雪上車の技術を持った人間と、上級滑走技術を持った人間がいれば作れます。
初中級パークは「(27)」「滑りのプロ」「パークでの雪上車技術」を併せ持つことによって初めて安全なものが出来ます。

ディガーは、安全「滑走」に直接かかわる唯一の職種です。
怪我人の数はディガーの責任だと心得ましょう。

2-2 楽しさの創造

「パークを作る事が何を生み出すのか?」

ジャンプを作ってみたところ、滑っている人がめきめき上達していくではありませんか。
そして、楽しんだうえに上達できた事で「充実した時間を過ごせた」と感謝されました。
パークでの楽しさの創造は、ディガーにしか出来ない事なのです。

滑走者が楽しいと思えるには、以下の項目が有効です。
〇 (28)の変化がわかるレイアウトと整備(朝と帰り、もしくは前回と今回で比べると上達している事が分かるように、タイミングを計ってレイアウトを変える等の“整備マジック”をかける)
〇 (29)と滑れるレイアウト(違うレベル、違うジャンルの仲間や家族が一緒のバーンを滑る事の出来るレイアウト)
〇 程よい(30)のもてるレイアウトと管理(パーク全体のレベル別レイアウトの距離とオープン・クローズ時間の調整)
〇 (31)の持続時間を一般レベルに合わせる(連続レイアウトの距離と個数の調整)
〇 程よい(32)を促す工夫(視覚効果、バーンの硬さの調整)

滑走者には、ベーシックな楽しみ方や新しい楽しみ方を伝えていきましょう。
そして、自分が作ったもので自分も楽しめるうえに、感謝までされる。
ディガーだけが得られる充足感を喜びましょう。

2-3 自然との仲介役

ディガーは自然環境の中でパークを調整します。
「15時間かけて仕上げたパイプが1時間で雪に(33)てしまう」
「フラットにして置いたBOXが、15分の日差しの熱で(34)てしまう」
「きれいに圧雪したバーンが、気温で荒れてしまう」
「仕上がったパークが(35)、雨、(36)でオープンできない」
「最高の形に仕上げたキッカーが、積もった雪で(37)する」

以上のように、自然に太刀打ちする事は不可能ですから、
その地域、そのゲレンデにおいての(38)を深く把握し、逆らわないようにする事から始めます。
また、自然の中で楽しむウィンタースポーツでは、刻一刻とコンディションが変わります。
そのときに応じた(39)方や、時には予期せぬ(40)があることを滑走者に伝えていきましょう。

〇 山の自然環境を調べる
1.雪質
2.(41)
3.降雪量
4.山の標高
5.気温と湿度
6.斜面の(42)
7.晴天率[(43)率]
8.山頂と麓の標高差
9.すべてのコースの(44)
○ アイテム構築を基準に、スノーリゾートの雪質や(45)にあわせたセッティングにする
○ 雪が降ることを視野に入れて配置する
○ 天候の急変があった場合、パイプ・パークの状況を確認して、オープンの可否の判断を素早く行う


ディガーになる

ディガーは十数年前には存在すらしていなかった職業で、呼び方や仕事の内容はスキー場によって様々です。
しかし、その役割や業務の専門性から、今後必要とされる職業であることは間違いありません。
そこで、プロディガーの現在を紹介し、ディガーが何をしてどのような待遇で仕事をしているのかを見ていきます。

3-1 ディガーになれる人

例 :スキー場の勤務経験が「長い」=「凄い」と思っている方
→  ディガー以外のスキー場勤務経験は関係ありません。

例 :ディガーが何かもわからない方
→  勉強すれば理解できるので問題ありません。

例 :ディガーには専門技術が必要であることを知らない方
→ ディガーの職業に就くことは比較的簡単ですが、技術や(46)が大きく関わる仕事です。

例 :自分にはディガーの上級技術がないと思っている方
→  勉強と経験で習得できるので問題ありません。(47)(48)の質が高いチームで仕事をすれば、成長するスピードも速いと言えます。

例 :ディガーはスキー、スノーボードが上手くないといけないと思っている方
→  整備道具や(49)kgほどの重さの物を持って滑る事が出来ればOK。

例 :ディガーは女性にはできない仕事だと思っている方
→  本人の志の問題で、活躍できる場はあります。

基本的には下記の7か条を備え持ち、「仕事は教わろうと思わず、(50)ことが出来る」という人はディガーになる事ができます。
1.スノーボードやスキーが好き
2.ディガーは誇りの持てる職業だと思える
3.(51)としての心構えを持っている
4.自分を奮い立たせる根性を持っている
5.自己(52)
6.思いやりがある
7.健康な体である

3-2 1日のスケジュール
※パーク内容や、チームの人数によってスケジュールは変わります。

例)
時間/スケジュール・備考
7:30 ・早出2名ディガー小屋集合(大雪の場合は全員集合)
  ・状況確認
  ・ストーブ点火
  ・モービル暖機((53)を受けた人が運転する)
  ・(54)を用意
  ・(55)、道具段取り、作業開始  
7:50 ・遅出4名ディガー小屋集合  
  ・道具段取り、作業開始(アイテムの(56)もチェックする)
  ・レール・キッカーの(57)手直し  
8:20 ・雪造物へのインク(58)作業
  ・パーク試滑走
  ・パークオープン前の(59)、バナー、(60)、ネットなどが定位置にあるかチェック
   ※雪上車・モービル作業は8:30までに終わらせる
8:50 ・パークオープンを本部と(61)に連絡 ※8:50前でも整備修了次第オープン連絡
  ・場内音楽スタート  
9:00 ・パイプ整備
  ・(62)分おきに必ずパークを滑走チェック(パイプ手直し、インク作業、バナー、順番号札、告知看板立て) (最低1人、状況により手直し)
  ・オープン前の滑走安全チェック  
  ・パイプエリア内の危険箇所や(63)などをチェック  
   
9:50 ・パイプオープンを本部に連絡 ※9:50前でも整備修了次第オープン連絡
9:55 ・朝礼(ヘッドディガーから1日のスケジュール等を聞く)
10:00 ・出勤簿にチェック
  ・(64)分おきにパイプの滑走チェック(最低1人、状況により手直し)
  ・交代でパトロール(アイテムの(65)チェック・整備)
12:00 ・交代で昼食  
     
12:30 ・1時間のパイプ整備作業(全員)  
13:30 ・パーク昼整備  
14:00 ・(66)と打ち合わせ
16:00 ・パイプ片付け作業(早出組2名)  
  ・ナイター整備(バナーやのぼりの(67)を含む)
16:20 ・パトロールとの(68)確認
16:30 ・早出組下山  
  ・パーク片付け作業(遅出組4名)ナイターオープン用アイテム整備
  ・ディガーハウスのゴミを運ぶ(遅出組4名)
16:50 ・(69)を確認
  ・トランシーバー、その他電気機器の(70)
  (本部へのホウレンソウ)  
(下山) ・(71)の確認  

<その他の業務>
・ 雪上車がゲレンデを移動する時のサポート
・ ディガーハウス周りの除雪
・ (72)の残量確認
・ モービルの燃料と(73)の確認
・ 道具の手入れ((74)がけなど)
・ ストーブ燃料の管理
・ (75)の充電と管理(日中)
など

3-3 雇用形態

(76)はゲレンデによって異なります。

<雇用形態一例>
例1)チケットはアルバイトで共有して使用、休憩時間は1時間でディガーとして1日働き、寮費・食費・交通費は自己負担で賃金無し
例2)チケットは各自1枚もらえる、スキー場に申請してからの手渡しで、寮費・食費・交通費は自己負担で賃金無し
例3)シーズンパスは各自支給されるが、寮費・食費・交通費は自己負担で賃金無し
例4)シーズンパス・寮費・食費・交通費は支給されるが、賃金無し
例5)シーズンパス・寮費・食費・交通費が支給され、賃金も支給

「例5」の待遇が当然であるべきですが、自然が相手ということで拘束時間が長くなりがちなディガーは、賃金が最低賃金を下回るゲレンデも少なくありません。
「例5」の待遇(世間一般の就労規定)を基本水準とする、ディガーの世界を作っていく必要がある事を覚えておいて下さい。