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アイテム別に見る整備知識

アイテム別に見る整備知識

整備をするためには技術だけではなく、キャリアからくる知識が役に立ちます。ここではその知識を見ていきましょう。

1-1 整備/共通

<注意点>
〇 アイテム整備をするとき、キッカーの前にのぼりやスノーボードを置いてアプローチラインを閉鎖してから作業に入る
※ランディングを直す場合、上部からランディングが見えないので特に危険。キックだけではなく、ジャンプ全体を閉鎖するか、できれば2名で整備して、1名はキックの上に立つようにする。
〇 雪が積もっても雪上車のオペレーターが分かるよう、営業終了後にレールやアトラクションの入り口と出口にポールを立てる
〇 整備が終わったらアプローチやランディングにつぼ足を作らない
〇 朝・昼・夕・夜の風向きと気温を確認する
〇 日中のパトロールと整備を怠らない
〇 一番いい状態をできるだけ長時間キープする
〇 細かいところまで気を配る
〇 一斉整備以外でも荒れていたらすぐ整備する
〇 アイテムの状況に危険を少しでも感じたら、すぐクローズし上司に連絡する
〇 分らない事や気になることがあれば、すぐ上司に相談する

<バナー・フラッグ・ネット>
〇 バナーやネットを立てる時はポールを斜面に対して直角に挿す
〇 バナーやネットは最低でもリップやキックから1.5~1.8m位(おおよそ両手幅)離して立てる
〇 バナーは風に弱いので、風の強い日は試しに1本立てて15分経っても風が弱まらない場合は撤去する
〇 バナーは営業時間外は撤去する。また、雪上車の作業にまったく影響のない場所に関しては、風に飛ばされない状態であれば必ずしも撤去する必要は無い
〇 大きなフラッグは、風の影響でしなった場合などを考え3メートル以上間隔を開けて設置する

<ポール>
〇 助走を必要とするアイテムに関しては安全距離にスタートポールを立てて怪我の原因となる「飛びすぎ」や「コントロール不能なスピードの発生」を防ぐ

<レイキング>
〇 レイキの持ち方は、右手はレイキの上端を持ち、左手は真中から先端の間をスライドさせる。(右利きの場合)
〇 フラットを出すときはレイキのフラット部分(背中)を20cmずつ前後に繰り返し動かして微調整を行いながら前に進んで削っていく
〇 レイキで硬いランディングや硬いバーンを柔らかくするときは、腰を落として左手を支点に右手で弧を描く様に雪面に置いたレイキを左右に振る
〇 レイキで掘れたラインを直す場合は、両脇の逃げてしまった雪をレイキで削って戻し、ならしてから叩く
〇 キッカーや大きなキックの真ん中が掘れた場合、レイキを斜めに何度もかける事でフラットに戻していく。フラットに戻しながら掘れた箇所を少し盛り上がった状態にしてレイキで叩いて、縦方向に引っかいてラインをつけておく
〇 バーンが掘れた場合は、両サイドから盛り上がった雪を削り真ん中の掘れたところに入れていく

<スコップ>
〇 スコップの持ち手は、利き手で柄の部分を持ち、反対の手を逆手にして持つと掘削しやすい
〇 角スコップは角を使うと通常では割れない硬いところも砕ける
〇 剣スコップは扱いにくいので使用しない
〇 スコップでレールやボックスを埋めるときは、始めに普通サイズのスコップで穴を掘り崩し、一回り小さいスコップでまっすぐなラインに雪をかき出し、レールの足位置の雪をかき出す
〇 硬いところを掘るときは角を使って掘る
〇 雪にスコップで縦横に亀裂を入れ、ブロック状に掘る事で運搬、造成が容易になる

<インク>
〇 水性の塗料などを水で薄め雪上に撒く
〇 インクはエッジのトップ部分に撒く
〇 インクを撒きすぎると雪が汚れるので注意
〇 撒いた部分だけが溶けたり凍ったりしてしまうなどに注意

<硫安>
○ 春の緩んだ雪を固めるためのもの
〇 最初に雪がどの程度の水分を持っているか確認する
○ 気温、湿度、天候、雪の水分の量、緩み具合などを見て適切な量を撒く
〇 時間に余裕があるときは、いつ撒くのが最適かを考慮する
○ 手撒き、ドウフン、水に溶かして散布などがあり、それらを歩いて撒くか、滑りながら撒くか、モービルや雪上車に乗りながら撒くのか、その場にあった撒き方をする
〇 撒いた後の放置時間もそのときの状況から判断する(10~45分)
〇 硫安は粒の大きさや商品により、効き目や有効時間、扱いに違いが出る
〇 粒の大きいもの・・・1粒で直径5センチほどの雪面に効果をもたらす、効き目が遅く持ちがいい、広範囲の雪を腐らせるものがあるので注意する
○ 粒の小さいもの・・・粉状のものもあり効き目が早く持ちもいい、雪はあまり腐らないが浸透性に欠ける
〇 商品ごとの特徴が雪質や天候により変化する

<硫安の使用目安>
〇 晴れていて気温5度以上の場合
水分を持たない腐った雪・・・硫安を撒いてから最低25分待つとよい
水分を持った腐った雪・・・最低15分待つとよい
〇 晴れていて気温5度以下の場合
水分を持たない腐った雪・・・硫安を撒いてから最低20分待つとよい
水分を持った腐った雪・・・最低10分待つとよい
〇 曇っていて気温5度以上の場合
水分を持たない腐った雪・・・硫安を撒いてから最低35分待つとよい
水分を持った腐った雪・・・最低15分待つとよい
〇 曇っていて気温5度以下の場合
水分を持たない腐った雪・・・硫安を撒いてから最低45分待つとよい
水分を持った腐った雪・・・最低10分待つとよい

<硫安の取り扱い留意点>
〇 雪上に配置する際は、必ず流れないようにしておく 
〇 歩幅を一定にしながら撒きムラのないようにする
〇 風の力を利用して撒く
〇 量は雪を触ってみて水分の量で決める
〇 風向きと風の強さから、各所での必要量を計算し配置する
〇 撒いた時に足元に溜りが出来る事があるが、そのままにせず散らばせる
〇 使い切った空袋9袋を空袋1袋にまとめて10袋の束にしておくと使った数を把握しやすくて良い
〇 水分の少ない雪質の時は硫安を水で溶いて噴霧器で撒く
〇 硫安を撒いている時や撒いた直後のサイドスリップは逆効果なのでしない
〇 必ず素手で撒き、撒き終わったら必ず雪(水)で手を洗う
〇 使った硫安の数は必ず数えておく
〇 硫安の粒が細かいものは水分の多い雪(wet snow)に向いている
〇 硫安の粒が大きいものは乾いた雪(dry snow)に向いている
〇 機械を使って撒く時は大きい粒の方が良い
〇 使いかけの袋は雨や雪が入らないようにして保管する
〇 硫安の置き場が屋外の場合は雪に埋まって分からなくならないように、四方に棒を立てておく
〇 硫安の袋を地面につけないで撒く
〇 必ずしも1袋撒き切る必要はない
〇 袋を切るときは上端ぎりぎりで切らず少し下で切ると持ちやすい
〇 袋を開ける時はナイフ・カード類を使用して極力きれいに開ける、道具がない場合は片側に硫安を寄せて踵で蹴れば開く
〇 袋は雪上車が作業する近くには置かない、巻き込んでしまうと周辺の雪が腐ってしまうため

<硫安のテクニック>
〇 向かい風で硫安を大量に撒く時(サニーサイドもしくはウェットスノー)
・ワンモーションをツースナップで撒く
・手を振り上げないように壁のみに撒く
・進む距離を1歩刻みに
・ボトムには届かないので投げない
〇 向かい風で硫安を撒く時(シャドウサイドもしくはドライスノー)
・ワンモーション、ワンスナップでバーティカル中心にぶつける様に撒く
・進む距離を3歩刻みに
・ボトムは反対のプラットホームから撒く
〇 追い風で硫安を大量に撒く時(サニーサイドもしくはウェットスノー)
・ツーモーションをワンスナップで撒く
・ワンモーション目で上空に向けて投げボトムへ飛ばす
・ツーモーション目でバ-ティカル中心に壁に撒く
〇 風の強い時はボトムの分もプラットホームから撒くので追い風側のプラットホーム上にボトム分を配る
〇 機械を使って撒く時は先にプラットホームからボトムに向って撒き、その後ボトムを歩いて壁に撒く

1-2 整備/パイプ

<注意点>
〇 パイプ土盛りのリップの高さ、リップの始まりと終わり、リップの幅、ボトムの高さ、ボトムの始まりと終わり、ボトムの幅、プラットホームの幅、プラットホームの始まりと終わり、の寸法と位置をいつでも把握できるように降雪前に目印を作っておく
〇 整備する時は入り口をクローズしてから作業に入り、完全に整備が終わった時点で開放する
〇 雪が積もったら一番初めにリップラインを探す、プラットホーム上から滑落しないように少しずつ足場を確かめながら行う
〇 整備する時はトランディションとボトムのつなぎ目付近を歩く
〇 朝・昼・夕・夜の風向きと気温を確認しておく

<実際の整備>
〇 トランディション(R)のつなぎ
トランディションとボトムの繋ぎ目にできた雪上車の段差をレイキなどを使って仕上げる
〇 中間整備(雪の掻き下ろし等)
オープンからクローズまでの中間にパイプ全体の整備を行う
リップからボトムまでの崩れて溜まった雪を全て掻き下ろし、ボトムをならして硫安を撒き、テストランをして再オープンする
※パイプの傷み具合により整備方法は異なる
〇 バーティカルやトランディションの段差の修正
パイプの仕上がりによっては、バーティカルやトランディションに段差ができるときがある、その段差をレイキ等で仕上げる 
〇 その他のレイキング
段差や穴、うねりがあるところはレイキングで綺麗に仕上げる
〇 壁の穴
壁に穴がある場合は、そのまま埋めず穴を大きく広げてから雪を入れてシェイプする
亀裂のような大きなものはスコップで大きく広げ、プラットホームから雪を落とすかブロアーで投雪していく

<バナーとフラッグ>
〇 バナーをパイプに立てる時はリップラインに対して45度の向きで、下からも反対側のリップからも見えるようにする
〇 バナーの数はレギュラーパイプで片側14枚、スーパーで18枚が適当である
〇 プラットホーム上のバナーが風で飛ぶとパイプ内に入り危険なので、風が強くなったらすぐに撤去する
〇 クローズ後のプラットホーム上のバナーは雪上車の作業に備えすべて撤去する
〇 大きなフラッグは、風の影響でしなった場合などを考え3メートル以上間隔を開けて設置する

<レイキング>
〇 レイキをかけるときは背中を谷側に向けるとかけやすい
〇 キンク(屈折)した場所にはレイキを当てないようにかける
〇 キンクした場所のバーティカルを可能な限りレイキで削る
〇 バーティカルを削る時はレイキを裏返しにして垂直をイメージして削る
〇 バーティカルを削る時に雪が硬い場合などは、常にレイキの角を使うように削る
〇 パイプのリップは直角ではなく88度くらいが良いので機械の後に出来れば面取り同様削ってやる
〇 リップの角は必ず面を取る
〇 シェイプ後の綺麗な固い壁の上に雪が積もった場合は、壁に直角以上の角度で押し当てたレイキを、極力壁の上の方から雪の重みを使い一気に引っ張ってくる、手元に来るほどにレイキの背中が壁にくっつくように引っ張る
〇 パイプの壁はリップラインに対して斜めにかける、これは滑走ラインをイメージしている
〇 トップレイク(プラットホームから行うバーティカルへのレイキング)は、かいた雪を出来るだけパイプ内に落とさないようにかき上げる、ハングしているところや削った方がよさそうなところは先に削っていく
〇 ミドルレイク(アップレイクの下、トランディションへのレイキング)はアップレイク(トップレイクのすぐ下のレイキング)とのつなぎ目が膨らんでいる場合、背中で削って合わせる、さらには壁に対してレイキを垂直に立てて雪をかき落とす
〇 ロアレイク(ミドルレイクの下、ボトムまでのレイキング)のときにレイキは寝かして使わずに、雪面により垂直に立てて雪を引っ張る 

<スコップ>
〇 氷の層などが出来てしまったらスコップで砕いて雪の面より少し掘り下げる
〇 リップに残っているスノーボールを削る
〇 リップの角が余りにもきれいに直角の場合は面をとる

<インク>
〇 プラットホームから撒いてバーティカルにもかかるようにする
〇 横シマは、両サイドのプラットホームから同じ歩幅でパイプの壁にラインを引いていく
〇 視界の悪いときにリップなどに撒き、各部がはっきり確認できるようにする
〇 大会などのイベントのときには、見栄えやジャッジが見やすいなどの効果も考える
〇 両サイド等間隔に撒き、飛距離などの目安になるようにする

<硫安>
○ 撒き方に十分注意し、パイプ全体が均等に固まるように撒く
○ リップの上から撒くときに、袋から硫安を手ですくい上げ足元に落ちると、リップがピンポイントでへこんでしまい、ボコボコになってしまうので、袋を出来るだけパイプの内側方向リップ寄りに持ち、そこからすくうようにする
〇 リップの上から撒くときに、8の字を描くように、ボトム方向に最初に投げ50%ほどを手のひらに残し、手を戻してくるときにその勢いのままリップに叩き付ける
〇 パイプの幅が広くてボトムの真ん中が届かないときはサイドスリップで速やかに撒く
〇 このときにボトムを後回しにすれば、先にリップから撒いた硫安が効いたボトム部分は硬くなっているので、残りのボトムに硫安を撒くのが容易になると同時に、サイドスリップで硫安をうまく撒けないディガーによるボトムの荒れを防げる
〇 ボトムの場合、全面にサイドスリップをかけてからだと硫安が有効的に効く
〇 プラットホームから手撒きする場合、歩幅と一回の手のひらに持つ量を決めて撒いていく
〇 柔らかい雪でも雪上車が滑らず登れるように、ハーフパイプの入り口の急な部分に多く撒く(レギュラーパイプの場合1袋、スーパーパイプの場合2袋) 

<補修(穴やハング)>
〇 壁の破損が激しくハングしてしまった場合の応急処置として、波板やコンパネを当てそこに雪を入れて壁を修復し最後にレイキなどで仕上げる
〇 壁に穴が開いた時も同様に修復する

<デラがけ> 
〇 雪上車が入った後の段差や、耳をデラがけで消す
〇 積雪や崩れて落ちた雪がトランディション(またはR)に溜まり出したら、こまめにデラがけをし滑りやすい状態を保つ

<手彫り> 
〇 特設会場で重機が入れない場合や重機の故障の際は、手彫りで削る場合がある、これは非常に熟練の技を要する  

<オープン・クローズのタイミング> 
〇 基本的なオープン、クローズの時間は決めておく
〇 テストランを終えて異常がなければオープンする
〇 壁の崩れ方や全体の荒れ方をみて、危険がある場合はすぐにクローズする

1-3 整備/キッカー

<注意点>
〇 キッカーの土盛り寸法と位置を、積雪後でも把握できるようにする
〇 整備をする時はキッカーの前にポールやスノーボードを飛ばされないように置いてから作業に入り、完全にランディングまで整備が終わった時点で他のディガーの動きに注意して開放する
※ランディングを直す場合、上部からランディングが見えないので特に危険。キックだけではなく、ジャンプ全体を閉鎖するか、できれば2名で整備して、1名はキックの上に立つようにする
〇 飛び出しの角度と着地点の角度は安全な設定になるように調節する
〇 着地点の柔らかさと形状維持をこまめに行う

<バナー・フラッグ・ネット>
〇 バナーをキッカーのテーブルに立てる場合はキックの横よりランディング方向へ出さない
〇 キッカーのアプローチが専用バーンでない場合は他のお客様への影響を考えてネットで規制する
〇 キッカーのランディグが他のコースとの導線に干渉する場合はネットで規制する
〇 バナーとネットは整備時に邪魔になるのですべて毎日撤去して朝一番で設置する

<レイキング> 
〇 アプローチのレイキをかける角度は滑るラインに対して直角にする
〇 雪上車で仕上がりきれないリップをレイキなどできれいに仕上げる
〇 キックは極力レイキで仕上げる
〇 キックのレイキは雪面に対して45°でかける
〇 キックエッジは進行方向に対して直角になるように削る
〇 キック面は進行方向に対して極力フラットに近い方がいい
〇 キックの整備は最初トップをフラットにする、そこから斜めにクロスになるようにかける、そうして行く中で凹んだところを埋めていく
〇 リップ側からアプローチ側へ角度や方向に気をつけ、うねりや段差、凹凸ができないようにする
〇 キッカーの滑走面は大きいものに対してはリップラインに対して45°でかけていくが、1かき分の幅が終わったら逆45°でかいていく
〇 小さいものに関しては、1かき幅で足りそうであれば、リップラインに対して垂直にレイキングしていく

<スコップ>
〇 キックのスコップ仕上げの時にエッジ部分の面を取る
〇 キックの裏面をスコップで垂直に削りテーブルの長さをきっちりと演出する

<インク>
〇 エッジラインはキックの横幅にめいっぱい引かず、両端スコップ1枚分ずつの幅を残して縦線をいれ、その間のエッジにラインを引く
〇 キックの縦線は天候が悪いときはアプローチフラットとキックの境目から引く
〇 ランディングの斜度が始まるところに横線を引き、そこを越えれば衝撃が少ない事を示す
〇 滞空中に進行方向が分かるように、ジャンプ方向に平行に縦線を入れる
〇 縦線はランディングの中間まで引く
〇 視界の悪いときにリップやナックルなどに撒き、各部がはっきり確認できるようにする。それでもランディングが確認しにくいときは、ランディング全体にインクを散らす

<硫安>
〇 硫安をキッカーの上に配置するときは、キックの横に置いて視認しやすくする
〇 ランディングに撒くときは風の力を利用して撒き、逆風の場合はスリップしながら撒く
〇 ランディングに撒くときは硬くなりすぎないように細心の注意をはらい、別の部分で聞き具合を試してから撒く
〇 アプローチに撒くときは実際に使用するアプローチの横をサイドスリップしながら撒き、これを両サイドから行う
〇 キックに撒くときはエッジのインク部分が特に解けすぎるので、インク部分にはつけないようにフラット面に満遍なく撒く

<アプローチの補修> 
〇 ひどく荒れている場合はレイキを使ってきれいに均す
〇 全体的に荒れている、雪が積もって滑りにくいなどのときは、アプローチ全体をデラがけする

<ランディングの補修> 
〇 ピンポイントでえぐれてしまったときや、穴があいてしまった時は、すぐにキッカーをクローズし、えぐれた箇所や穴を埋めきれいに均す
〇 全体的に荒れてきたら、キッカーをクローズしデラがけをする

<スタート位置の設定> 
〇 テストランの時にスタートポジションを決めスタートポールを立てる
〇 天候、風、雪の状況でスタートポジションは刻一刻と変わるので、定期的にチェックしその都度変更する

<オープン・クローズのタイミング> 
〇 基本的なオープン、クローズの時間は決めておく
〇 テストランを終えて異常がなければオープンする
〇 キックの崩れ方や全体の荒れ方、冷えて硬くなっている場所をみて、危険がある場合はすぐにクローズする

1-4 整備/レール

<注意点>
〇 アンダーバーが外れていないかこまめにチェックする
〇 ささくれをこまめにチェックする
〇 レ―ルにワックスを塗る(塗り過ぎないように注意する)
○ 雪が安定しないときの設置は、コンパネを台座として使用し水平を出す
○ アイテムのコーピングの初卸の際はヤスリでペンキを落とす
○ アイテムの足はトップシーズンで30cm、春で50cm埋めるようにする
〇 ささくれはハンマーでたたいてつぶす、もしくはファイルで削る
〇 足回りは、ぐらつきがないよう常に踵で踏み固める
〇 足回りが硬くて踏めない場合は踵の幅だけ砕いて踏む
〇 理想はキックの飛び出し角度の延長線上にレールの入り口があるようにする
〇 整備するときは、レールの入り口にポールやスノーボードを飛ばされないように置いてから作業に入り、完全にランディングまで整備が終わった時点で他のディガーの動きに注意して開放する

<キック> ※ボックスも共通
〇 雪上車で仕上がりきれないリップをレイキなどできれいに仕上げる
〇 そのアイテムの長さをメイクする事ができるスピードをイメージする
〇 キックのテイクオフ部がアイテムの入り口への延長線上に来る位置に作る
〇 キックのトランディション(またはR)を大きくする(フラットに近いトランディション(またはR)を出す)
〇 リップの角度や方向に気をつけ、うねりや段差、凹凸ができないようにする

<バナー・フラッグ・ネット> ※ボックスも共通
〇 バナーやネットをレールの脇に立てるときは2.5メートル以上離して立てる
〇 レールのランディングやアプローチが、他のお客様の導線と交錯する様であればネットで規制する
〇 バナーとネットは整備時に邪魔になるのですべて毎日撤去して朝一番で設置する
〇 バナー・フラッグはレールとレールの間やランディング周辺には設置しない(ランディング後に突っ込む可能性大)

<レイキング> ※ボックスも共通
〇 レールのキッカーが掘れたら、両脇に逃げた雪を削って掘れた部分に移動させ少し雪を盛ってたたいて成形する
〇 アプローチのレイキをかける角度は滑るラインに対して直角にする
〇 キックは極力レイキで仕上げる
〇 キックのレイキはリップラインに対して45°でかける
〇 キックエッジは進行方向に対して直角になるように削る
〇 キック面は進行方向に対して極力フラットに近い方がいい
〇 キックの整備は最初トップをフラットにする、そこから斜めにクロスになるようにかける、そうして行く中で凹んだところを埋めていく
〇 レールのテイクオフなど手作業で雪を積んで作ったものは、最後にレイキの背中でラインをつけて仕上げる
〇 アイテムのサイドやランディングもきれいにならす

<スコップ> ※ボックスも共通
〇 整備する時に雪が柔らかい場合は(固まらないときも)盛るだけにして、表面の大きな凸凹だけ軽くたたいておけばよい
〇 レールの足元を掘るときは45°でレールに向って掘り下げ、深い場合は徐々に広げていく
〇 レールの足元は非常に硬くなるため、バーティカルスコップを利用して氷を砕きながら掘り進む

<インク> ※ボックスも共通
〇 エッジラインは、キックの横幅めいっぱいに引く
〇 ランディングの幅で横線を数本引く
〇 天候が悪いときは、キックに縦線をキックの始まりから引き、ランディング全体にインクを散らす

<硫安> ※ボックスも共通
〇 袋に小分けにして持ち、整備した後に少しだけキックに撒く
〇 レールの足元に撒くときはアンダーボードに軽くぶつけるように少しだけ撒く
〇 レールのランディングに撒くのは、春雪などですぐに掘れてしまう時だけで、その量も他の場所でテストしてから撒くようにする
〇 アプローチに撒くときは、レールの入り口の高さと同じ高さのアプローチ側の斜面まで撒く

<アプローチの補修> ※ボックスも共通
〇 ひどく荒れている場合はレイキを使ってきれいにならす
〇 全体的に荒れている、雪が積もって滑りにくいなどのときは、アプローチ全体をデラがけする

<スタート位置の設定> ※ボックスも共通
〇 テストランの時にスタートポジションを決めスタートポールを立てる
〇 天候、風、雪の状況でスタートポジションは刻一刻と変わるので、定期的にチェックしその都度変更する

<オープン・クローズのタイミング> ※ボックスも共通
〇 基本的なオープン、クローズの時間は決めておく
〇 テストランを終えて異常がなければオープンする
〇 キックの崩れ方や全体の荒れ方、冷えて硬くなっている場所をみて、危険がある場合はすぐにクローズする

1-5 整備/ボックス

<注意点>
〇 設置換えで雪面をフラットにするのは困難なので、おおまかなフラットができたら、アイテムを置いてから雪を詰めたり足元にスコップを挿して沈めたりして調整する
〇 アクリル板(天板または滑走面とも)が滑らなくなったらペーパーやすりでこする
○ 水平器を使用して水平を出す。この際に天板の一箇所で計るだけでは天板のうねりで水平が出ないので、コーピングのあるところ3点で見る
○ 雪が安定しないときの設置は、コンパネを台座として使用し水平を出す
○ アイテムのコーピングの初卸の際はヤスリでペンキを落とす
○ 天板のポリカは汚れていると滑らないので、ペーパーやすりでこすり新しい面を出す
○ アイテムの足はトップシーズンで30cm、春で50cm埋めるようにする
〇 ささくれをこまめにチェックする
〇 ボックスにはワックスを塗る(塗り過ぎないように注意する)
〇 ささくれはハンマーでたたいてつぶす、もしくはファイルで削る
〇 足回りは、ぐらつきがないよう常に踵で踏み固める
〇 足回りが硬くて踏めない場合は踵の幅だけ砕いて踏む
〇 理想はキックの飛び出し角度の延長線上にボックスの入り口があるようにする 
〇 整備するときは、ボックスの入り口にポールやスノーボードを飛ばされないように置いてから作業に入り、完全にランディングまで整備が終わった時点で他のディガーの動きに注意して開放する

1-6 アイテムの移動・撤収 

<移動方法> 
〇 人力・・・軽いもので移動距離が短い場合
人力で持ち上げて運ぶ、人力で雪上を滑らせる
〇 スノーモービル・・・軽いもので移動距離が中距離の場合
ナイロンスリングなどで、スノーモービルに連結し雪上を滑らせる 
〇 雪上車・・・ 重いもの(軽いものでも)で移動距離が長距離の場合
単管をブレードに組付けフォークリフトの要領で運ぶ、又はナイロンスリング等で連結して運ぶ
〇 バックホウ・・・アスファルトや土の上から雪上に上げる時やアイテムを高いところに上げる場合
ナイロンスリングやワイヤー等で吊る
〇 複数人数で作業をするときは一貫して指揮者は1名とする
〇 事前に運ぶ移動手段と移動経路を決める
〇 玉掛けの要領が分かる人が吊る作業を担当する
〇 どのように運ぶかを作業に当たる人員でミーティングをする
〇 周りの安全などを確認し、必要ならば誘導をつける

<撤収方法> 
○ どのアイテムをどのように撤収するかを決めた上で、撤収する段取りを作業に当たる人員でミーティングする
〇 一貫して指揮者は1名とする
〇 アイテムの足回りを掘りアイテムが抜ける状態にする
〇 全員の安全を確かめた上で、アイテムを倒し滑り落ちないようにする
○ 予め決めておいた場所に移動する
○ 長期保管する場合は、ブルーシート等を掛けアイテムが傷まないようにしておく

1-7 アイテム設置・調整・補修

<設置方法>
○ レイアウトに従い、どのアイテムをどのように設置するかを決めた上で、撤収する段取りを作業に当たる人員でミーティングする
〇 一貫して指揮者は1名とする
○ 必要に応じてマウントを盛る
○ アイテムを設置位置近くまで運び仮置きする(滑り落ちないようにしておく)
○ ポールやロープを張って通りを出す
○ ボックスの場合は、全体的にレイキ等を使ってバーンの凹凸をなくしフラットを出す
○ 足の位置を掘る(必要に応じて底辺を全体的に掘る)
○ 予め決めた足の位置に合わせアイテムを配置する
○ 掛け声を掛けアイテムを立てる
○ 水平器を当て傾きを見ながら埋めていく
○ 雪が締まり、ぐらつきが無くなれば完了(雪が締まらずぐらつく場合は、雪が締まるまで置いておく) 

<傾き調整の方法>
○ アイテムが傾き出したら、まず足元の雪をほぐしアイテムに水平機を当て、アイテムを水平に保ち足元を踏み固めていく、ぐらつきがなくなればOK(雪が締まらずぐらつく場合は、雪が締まるまで置いておく)
○ 傾きがひどい場合や、アイテム周りの雪面がへこみだしていたら、アイテムを取り外し設置し直す(必要に応じてマウントを盛り直す)

<補修方法>
〇 コーピングなどの鉄部の補修は溶接などで補修する
〇 ポリカなどの剥離は再接着やビス止めをする
〇 ビス止め部の破損はビスの交換や場所の変更等で対処する
〇 コーピング部の「削れ」や「段差」は、ヤスリやサンダーで削る等で対処する
○ 自分たちで補修ができない場合は専門家に依頼する

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